きおくにないうみ ver.3

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□ 青い瞳の妖婦と作家 □

〈BadEnd編〉海に沈む男

11. PUB de Elephantの最後から分岐。





「…………zzz」

「ダルタニャン? もう眠った……?」

 杯にこっそり忍ばせた薬の効果は抜群だ。朝まで目覚めないだろう。
 Aramisは静かに部屋を抜け出した。



***



『フランス国王直属の近衛銃士隊2代目隊長、フランソワ。
 先代国王とも関係の深いダニエル侯爵家の直系であり、その卓越した手腕と人望から、かつては片腕のカリスマと称えられた。
 現国王・王妃から絶大な信頼を得て、若くして破格の地位を与えられながら、王妃と敵対する枢機卿の支持と銃士隊の解体を宣言し、銃士隊崩壊の引き金となる。
 それ以降の消息は不明。
 枢機卿派か王妃派、いずれかの刺客の手に落ちたものと見られている。』
  :
  :
  :



「何を調べているの?」

「ああ、コンスタンス!
俺はこの人と……フランソワと知り合いだったんだ!
教えてくれコンスタンス! どんな人だったんだ!?」

「……そうよ、あなたが書いている片腕の詩人は間違いなくフランソワだわ。
そこに書いてある通り、彼は最後には仲間を裏切って行方不明になったのよ」

「う、うそだ…… そんな…… そんなことって……」

「信じられないでしょうけど、間違いないわ」

「ところで、王妃派って何のことだ? 君も俺も王妃派だったのか?」

「過去を知らないあなたには、難しい話よ。
私もフランソワもあなたも、みんな王妃派だったわ。
あなたは三銃士と讃えられ、自慢の剣を奮っていた。
もしかしたら何か記録が残ってるかも知れないわね」

「それが、何もないんだ。俺らしき人物の記録は一枚も見つからなかった」

「……そう。どこかに紛れてしまったのかしら」

「だから… だからこそ君に聞きたいんだ!!
俺はその頃、どんなことを言って、どんな活動をしていたのか。
どうして俺は海に転落して、記憶をなくしてしまったのか……」

「…………その海に行ってみる?」



***



「フランソワーーーーーーッ!! どこへ行ったんだーーーー!!
教えてくれーーーーー!! 俺はいったい誰なんだーーーーー!!」

「さあ、あなたが流れ着いた場所はあっちよ」
  :
  :
  :





『フランソワ、あなたには消えてもらうわ。
運命には逆らえないのよ、悪く思わないでね』

『ルネ…… 君は仲間だと思っていたよ。残念だ……』

『すっかり銃士の臭いに毒されたわね。言うことはそれだけ?』

『短い間だったけど…… いい仕事が出来た……』

『フランソワ!! 今すぐその女から離れるんだ!!
君にはまだやることが… 使命があるじゃないかーーーー!!』






「何か思い出したかね、アトスくん」

「!!  あ、あなたは誰ですか!?」

「君の旧友だ。ローシュフォールとでも名乗っておこう」

「?…… コンスタンス…… コンスタンスはどこへ?」

「始末したよ。こんな役立たずだとは思わなかったんでね」

「どういう意味だ!? 始末ってどういう事なんだッ!?」

「君がコンスタンスと呼んでいる女は、君の親友の恋人ルネであり、
フランソワを殺した女スパイAramisでもある。
そして、君も、情報を聞きだした後に彼女が息の根を止めるはずだった。
……これで何か思い出したかね?」

「う、うそだ!  勝手なことを言うな!!
コンスタンスをどこへやったんだーー!!」

「何も思い出さないようだな。とんだ見込み違いに長いこと付き合わされたもんだ」

「一体、何の話をしてるんだ。お前は誰なんだ!」

「君の正体は銃士隊で三銃士と呼ばれたアトスだ。隊長のフランソワとは親友だった。
フランソワが裏切り者だと気付いたにも関わらず、秘密を守り、フランソワを説得し続けた。敵ながら見上げた心がけだ。
Aramisはフランソワの監視役だったが、二人ともずいぶん毒されていたよ。
フッ…… 俺もジュサックを部下に持ってからずいぶんと無駄口が増えたな」

「……う、ああぁぁ……」

「無理をするな、何も思い出さなくていい。
どちらの陣営に有利な事実であれ、今の平穏を破られたくない。
フランソワが何も残していないと分かればそれでいいのだ」

「うぅ…… コンスタンス……? ルネ……?!
……彼女が何者でも構わない。コンスタンスをどこにやったんだ…
フランソワの秘密を教えるから殺さないでくれ!」

「残念ながら、君には何の選択権もないのだよ」

「ッ!! あ、あうっ…… うぐ……」

「君が迎える結末を、最初に断っておくべきだったかな?
海の底でフランソワと酒でも酌み交わすがいい」






「……Aramis、君が思い余って割って入りやしないかと、ヒヤヒヤしたよ」

「ふざけないで! こんな大掛かりな茶番は初めてだわ!」

「クックック…… たった5人の部下で君を抑えられるとは思いもしなかったよ」

「これで終わりね。好きに報告すればいいわ。こんな屈辱、二度と忘れない……!」

「黒犬のなきがらは好きにしろ。遺品を一つ持ち去るのが流儀なんだろ?
そんな甘えたことをやってるうちに全ての地位を失うことになるぞ!
アビヤント! Aramis!」





「どうだいコンスタンス、ここからの展開には自信があるんだ。
なんて言うのかなぁ、ほら、創作意欲って言うのかなぁ、
書きだすとペンが止まらないんだ……

おおお、コンスタ~~~ンス、君の言うとおりさ……
だけど、その…… なんて言うかなぁ、
もし僕のこの作品が出版されたら……

その時は、コンスタンス……
コンスタ~~~~~ンス ウヴァテュ~~~………」



 FIN




プチあとがき

バッドエンドだけど、Aramis生存ルート。
でも、やっぱり後味悪い〜

この話のアラミスはミレディ成分が強い感じ。

サブタイトルは、本編13話「海に沈んだ男」と対になっています。

海に沈んだ男=フランソワ
海に沈む男=ダルタニャン(アトス)




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Date:2013/12/13
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